社会福祉法人 全国社会福祉協議会・全国母子生活支援施設協議会
母子生活支援施設について
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施設数・利用者数・職員数・事業の概要

1.施設数・運営主体などについて

母子生活支援施設は全国に272施設、全国で4,056世帯、10,608人の利用者の方々が生活しています。施設の運営形態は「公設公営」「公設民営」が約6割、社会福祉法人が設置経営するなどの「民設民営」施設は約4割です。また母子生活支援施設に勤務する職員数は1,988名となっています。

(厚生労働省「平成19年度社会福祉施設等調査報告」による)

<施設数の推移>
母子生活支援施設の数
<都道府県ごとの施設数>
都道府県ごとの施設数

母子生活支援施設の施設定員は、20〜29世帯が最も多く、全施設に占める割合は57.2%となっています。

<施設定員ごとの割合>
10世帯未満 10〜19世帯 20〜29世帯 30〜39世帯 40世帯以上
5.3% 25.0% 57.2% 8.0% 4.6%

また、1施設あたりの職員数は2008(平成20)年で9.26人となっており、毎年わずかながら増加しています。この理由として、母子生活支援施設を利用する方々への充実した支援をすすめるため、心理職や虐待を受けた子どもへのケアを行う職員の配置など、ケアの充実を図っていることがあげられます。

<1施設あたりの平均職員数>
2008
(平成20)年
2006
(平成18)年
2004
(平成16)年
2002
(平成14)年
2000
(平成12)年
1998
(平成10)年
9.26人 8.99人 8.48人 7.80人 7.68人 6.94人
(※定員および職員数は「平成20年度全国母子生活支援施設実態調査」による)

2.母子生活支援施設を利用されている方について

(※「平成20年度全国母子生活支援施設実態調査」による)

*入所される方々は減少に転じる

近年、1年間に新しく入所される方(世帯数)は増加していましたが2007(平成19)年度中は減少しています。

<1年間に新しく入所された世帯数>入所世帯数

一方、母子生活支援施設に在所される期間は大きな変化はありません(平成20年度調査において、在所2年未満が52.4%)。

<在所期間>在所期間

*入所される理由は「DV」が最も多い

2007(平成19)年度中に母子生活支援施設に入所された世帯のうち、48.7%の世帯が、「夫などの暴力」を主な理由として入所されています。

<入所された理由/(2007(平成19)年度中に入所した世帯>
夫などの暴力 児童
虐待
入所前の家庭環境の不適切 母親の心身の不安定 職業上の理由 住宅
事情
経済
事情
その他
48.7% 2.2% 7.3% 2.0% 0.2% 22.0% 10.8% 6.8%
<被害者のケアをすすめるために〜心理療法担当職員の配置〜>
  母子生活支援施設では、DV被害により入所されたお母さんと子どもの安心・安全な生活を確保するために、夜間警備の強化や、心理療法担当職員の配置、またDVなどにより虐待を受けた子どもに対する積極的な支援を行っている施設もあります(実施事業は施設により異なります)。

*雇用が不安定・経済基盤確立が困難

入所された方々(世帯)のお母さんの70.3%が就労していますが、その雇用形態は「正規雇用(18.0%)」に比べ、「非正規雇用(80.0%)」が多い状況です。

また世帯収入は、「正規雇用」では「10〜15万円未満」が最も多く(正規雇用者の41.1%)、非正規雇用では「5〜10万円未満」が最も多く(非正規雇用者の41.5%)なっています。いずれも就労収入のみで世帯を支えるには厳しい状況です。なお、就労している世帯の約4分の1(24.1%)が生活保護を受給しています。

<母子生活支援施設に入所されたお母さんの就労の状況>
就労している うち「正規雇用」 うち「非正規雇用」
70.3% 18.0% 80.0% 2.0%
<母子生活支援施設に入所されたお母さんの就労収入(月)>
  5万円
未満
5〜10万円未満 10〜15万円未満 15〜20万円未満 20万円
以上
「正規雇用」 2.2% 11.0% 41.1% 25.9% 19.8%
「非正規雇用」 8.6% 41.5% 27.8% 6.9% 15.3%

*障害がある方、外国人の方の利用が増えています

入所された世帯のうち、身体障害、知的障害、精神障害などがある方(お母さん)の割合は23.5%、またお母さんが外国人である割合は10.0%となっており、近年増加しています。

<TOPICS>急増する母子家庭、収入・暮らし向きも「厳しい」状況

わが国の母子家庭数は、2003(平成15)年現在、1,225,400世帯と、5年前の954,900世帯に対し、28.3%の増加となっています。

また、母子家庭の1世帯あたり平均所得金額は224万6千円と、一般世帯の1世帯あたり平均所得金額579万7千円に比べ、低い水準です。

そのような中で、母子家庭の現在の暮らし向きについても「大変苦しい」(57.6%)、「やや苦しい」(28.4%)と、両方をあわせ85.9%が「苦しい」と答えています。

このような日本における母子家庭の現況が、より厳しく母子生活支援施設を利用される方々に反映しているものと思われます。

1世帯当たり平均所得金額及び世帯人員1人当たり平均所得金額
  数値は「平成17年度母子家庭の母の就業支援施策の実施状況」「平成18年度母子家庭の母の就業支援施策」(平成18年度版「母子家庭白書」)による

3.母子生活支援施設がすすめるさまざまな事業

  DVなどによる緊急な入所、安心・安全な生活を確保するとともに相談や心理療法の実施などにより、自立への歩みを支援し、さらに退所された後の継続的な支援や、地域のひとり親家庭の支援をすすめるため、母子生活支援施設ではさまざまな事業を展開しています。
(※「平成20年度全国母子生活支援施設実態調査」による)

(サービス提供の例)

*「緊急一時保護」

  緊急で一時的に保護を要する場合に実施しているもので、全国の母子生活支援施設のうち、62.5%が実施しています。実施している施設の利用内訳では、DVを原因とするものが74.3%を占めています。

*「保育機能強化事業」による保育サービスの提供

  保育所に入所できない母子家庭の子どもに対し、母子生活支援施設の保育室に保育士を配置し、保育サービスを提供します。

*「小規模分園型(サテライト型)」母子生活支援施設の運営

  母子生活支援施設に入所された方の自立をすすめるために、地域の住宅地などに小規模分園型の母子生活支援施設を設け、自立生活の支援を積極的に行っています。

*「学童保育クラブ」事業

  放課後の子どもの学童保育を行うもので、全施設のうち、6.1%が実施しています。

*「ショートステイ」事業

  短期間の滞在を目的に母子に利用していただくもので、全施設のうち、12.9%が実施しています。

*「トワイライトステイ」事業

  親が就労等の事情で帰宅が遅くなる場合、子どもへの夕食提供や夕食後の世話を行うもので、全施設のうち、8.7%の施設が実施しています。

*その他の事業

  地域で暮らす母子家庭・ひとり親支援のため、母子生活支援施設ではこの他にも「電話相談」「地域交流事業」「施設設備の開放」などを進めています。
施設により保育室がある所もあります 子どもの学習室
注:母子生活支援施設の設備や職員配置により、実施事業は異なります。 また、これらの事業を実施していない施設もあります。